体によい油として最近話題の「オメガ3
脂肪酸」は、植物性油脂に含まれているα–
リノレン酸や、魚の油に含まれる
DHA(ドコサヘキサエン酸)、
EPA(エイコサペンタエン酸)などの総称です。
では、なぜ「体によい」と言われているのでしょうか。体に必要な「あぶら(脂質)」のことから、話をはじめます。
飽和脂肪酸は動物性の脂質です。バターやラードなどが挙げられ、食べると血・肉・骨になりますが、摂りすぎると
コレステロールや
中性脂肪が増え、血液をドロドロにしたり、蓄積され体脂肪になりやすい傾向があります。
イワシ、サバ、
エゴマ油、オリーブ油、しそ油などが代表的な食品です。
常温で固まりにくいのが特徴で、
中性脂肪を減少させ、血管を強くする働きがあるといわれています。そのため、高血圧や
動脈硬化の予防、
アトピーや生理痛の改善に効果的とされています。
一価
不飽和脂肪酸は体内で作ることができるため、多く摂る必要はありません。
しかし多価
不飽和脂肪酸は体内で作れないため、食品から摂取する必要がある栄養素です。これを「必須
脂肪酸」といいます。
話題の「オメガ3」は、多価
不飽和脂肪酸に属しています。そして、オメガ3のおもな
脂肪酸は、次の3つです。
アレルギー疾患、高血圧、ガンなどを予防する働きがあります。また、脳の活性化、エイジングケアなど、幅広い健康効果が確認されている栄養素です。
人間の体内に摂取されると、約10〜15%は
DHAや
EPAに変換されるのが特徴です。しそ油、ごま油、菜種油、アマニ油、くるみなどに多く含まれています。
<エイコサペンタエン酸>
また、精神の安定、眼精
疲労の抑制、肌の潤いにも効果を発揮することが確認されています。
あん肝、クジラ、サバ、ウナギ、サケなどの食品に多く含まれています。
しかし、くれぐれも摂り過ぎには注意しましょう。含まれる食品の性質上、食べ過ぎることは少ないようですが、
サプリメントによる過剰摂取が問題になっています。
DHAと
EPAを合わせて3g以上摂ると嘔吐・下痢などが続き、体調を大きく崩す恐れがあります